小児歯科
フッ化物についてよく知ろう!
食べ物に含まれているフッ素
フッ素とは自然界に存在する天然の元素で、実はあらゆるものの中に含まれています。
いわし:2~20ppm 塩:25ppm ビール・緑茶・水:0.1~0.8ppm
1ppm=0.0001%
フッ素のむし歯予防の効果
そんなフッ素ですが、実はむし歯の予防にとても効果があることがわかっています。
お口の中の細菌と、歯の両方にとても良い作用があります。
むし歯が少ない国スウェーデンやアメリカなどでの、歯科検診の目的は歯科医院でしか塗れない高濃度のフッ素を塗ることだといいます。予防意識の高い国ではフッ素塗布は欠かせないのです。
むし歯予防のメカニズム
いまだに根強いフッ化物への誤解
★フッ素の中毒を理解しよう
フッ素の中毒症状は、体重1Kgあたり5mgのフッ素を取り込んだ場合において発生します。
例えば体重20kgの子供だと100mgです。
?これがどのくらいの数字かというと・・・?
歯磨き剤のフッ素の量は日本国内の場合1500ppmまでと決められています。
この1番フッ素が多く入っている歯磨き粉を約2cm(歯ブラシの長さほど)出して2分間歯磨きをし、少量の水(10ml)で5秒間(1回)うがいをしたときお口に残るフッ素の量は約0.15mgです。全く問題はありませんね。
例えば歯ブラシにつけた2cmの歯磨き粉をすべて飲み込んだとしても、その中に含まれているフッ素の量は1mgです。このように中毒症状が出るほど普段の生活でフッ素を摂取することは逆に難しいのです。
★海外では栄養素であるフッ素
むし歯予防の国アメリカ・スウェーデンなどではフッ素は5大栄養素である1)炭水化物、2)脂質、3)たんばく質、4)ミネラル、5)ビタミンに”必須微量栄養素”としてフッ素が含まれています。19歳以下の未成年の場合は体重や年齢などにより理想の摂取量である適正摂取量が決められています。
みなさんも正しい知識を持ち、自分に合った有効な方法でフッ素を活用しましょう。
フッ化物配合歯磨き粉で一生のセルフケアを!
海外ではむしば予防としてすでに周知されているフッ素ですが、日本でもここ数年でフッ素については様々な場所で理解が得られまとめられるようになってきました。現今の進展の速さには目を見張るものがあります。
2010年ごろまでは、歯ブラシと比べると歯磨き粉はおまけのように考えられていましたが、むし歯予防効果の最新のデータから、最近ではブラッシング方法よりも、フッ化物配合歯磨き剤の応用がむし歯予防に関わっている部分が大きいと考えられています。
■歯科衛生士学校の教科書で「フッ化物配合歯磨剤」はこう変わった!
むし歯予防のためのフッ化物配合商品には、いろいろなタイプのものがございます。
濃度や形状のほかにも味や使いやすさ、1日1回でいいものから毎回の歯磨きで使うものなど様々ございます。
フッ素での虫歯予防について知りたいかたは、当院の歯科衛生士にお気軽にお尋ねくださいね。
フッ化物でのブクブクうがいで、生えてきた永久歯を守る!
むし歯予防のためのフッ化物配合商品の中で、最近また注目をあつめているのが、
このフッ素洗口法です。
★フッ素洗口の魅力★
①1日数回行うブラッシングと比べ、1日1回で効果があります。
②唾液が少なくなりむし歯のリスクが上がる前のとっても大事な寝る前のセルフケアに関して、フッ化物配合歯磨き粉よりも朝起きた時までフッ素がお口の中にとどまってくれるためむし歯の予防効果が高いといえます!
③矯正治療中でしっかり歯を磨けない時期や、ご年配で隅々まで歯ブラシを届かせることが難しいかたなどにもうがいをするだけなので簡単に使用ができるためおすすめです。
2種類のフッ素でむし歯予防
費用対効果を考える必要がありますが、2種類以上のフッ化物応用の組み合わせは、むし歯予防に対して相乗効果をもたらします。日本では水道水のフッ素の量が制限されておりますので普段の生活でフッ素を多く摂取することができません。2種類のフッ素を使い、相乗効果を狙ってむし歯を予防しましょう!